2026年10月3日(土)~12月6日(日)の期間、京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ(京都市左京区)にてスタジオジブリ企画制作『禅とジブリ』京都展が開催されています。
第96回米アカデミー賞長編アニメーション映画部門賞受賞作品『君たちはどう生きるか』(2023)の世界で、禅に触れる本展。スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーと、禅僧による対談をまとめた著書『禅とジブリ』を原点とし、ジブリ作品を通して、“禅的なまなざし”に触れるこれまでにない体感型の展覧会です。
【開会式】石田ゆり子応援団長と鈴木敏夫プロデューサーが登場
2日(金)に、京都市京セラ美術館にて本展の開会式が行われ、展覧会の応援団長をつとめる俳優の石田ゆり子さん、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサー、京都展主催者各社の代表者らが登壇しました。
これまで、『もののけ姫』(1997)のサン役をはじめ、『平成狸合戦ぽんぽこ』(1994)『コクリコ坂から』(2011)など数々のスタジオジブリ作品で声優をつとめた石田さん。名誉応援団長として紹介されると「応援団長なので、“押忍!”っていう感じで言いたいところなんですが、ちょっと緊張しております」と笑顔。応援団長という立場は、鈴木プロデューサーが命名したことを明かし「私もなかなか禅については勉強が足りないところもたくさんありますが、皆さまとともに学んでいきたいと思っております」と挨拶しました。

以前から禅に興味があったという石田さんは、“そもそも禅とは何だろう?”という思いを抱いていたそうで「日頃から『禅』という言葉は至るところで目にしますが、“禅って何だろう?”と聞かれると、なかなか答えが出なくて。ただ、心の奥底では説明しなくても分かっているような気持ちもどこかにあって」と、自身の感覚を語りました。
展覧会の開幕に先駆けて、鈴木プロデューサーとともにはじめて坐禅を体験した石田さんは「約10分間何も考えず呼吸だけに集中した時、本当に気持ちが良かったんですよね。“今、ここ”っていうものに集中するっていうことを経験して」と振り返ります。その時、石田さんの中に浮かんだのが《今、この一瞬への思い》だったそうで「その時に、“今この一瞬に本当に集中すると、この一瞬が永遠になるんですよね”ってお話ししたのを覚えています」と話しました。
一足先に展覧会を鑑賞した石田さんは「最初に入口をくぐった時から、すごく楽しい気持ちになるんですよね」と一言。当初は《禅を学ぼう》という気持ちで会場を訪れたものの「“お勉強しよう”って気持ちを忘れるくらい」楽しめたといいます。
なかでも石田さんの心をつかんだのが、入口で来場者を迎える『君たちはどう生きるか』の青サギだったそうで「青サギさんが“いらっしゃい”って迎えてくださるんですけど、それを見た時に、“何か楽しいことが始まる”っていう気持ちになりますね。やっぱりこれはジブリの世界の本当に素晴らしいところだなと」と語りました。
ここで司会者から、青サギのモデルが鈴木プロデューサーだという話題が出ると、鈴木プロデューサーは「僕はモデルなんですよ」と認め、会場を沸かせました。
さらに、今回の展覧会で注目してほしいポイントを尋ねられた鈴木プロデューサーは「僕は強要しちゃいけないって、どこか思ってるんですよ」とコメント。石田さんがアオサギを見て“何か楽しいことが始まる”と感じたことについて「僕は非常に、それこそ禅的だと思うし、一番いいことじゃないですかね。それぞれの人が自分の面白いものを見つける、そういうふうにしていただけたらありがたいです」と呼びかけました。

トークでは、石田さんと鈴木プロデューサーの約30年にわたる関係にも話が及びました。2人の出会いは、約30年前の『もののけ姫』の制作時にさかのぼります。鈴木プロデューサーは当時を振り返りながら「サンを石田さんに演じてもらって、本当に良かったと思うシーンが何回もあった」と語ります。石田さんも「30年前に初めてお会いして、もう本当にダメダメな自分を散々見ていただいて。でも、そこからずっと鈴木さんは変わらず、本当に同じ空気のまま」と、長年にわたる関係を振り返りました。その後も、かつて石田さんの運転する車に鈴木プロデューサーが乗った際の思い出など、昔のエピソードが次々と飛び出し、2人ならではの軽妙なやり取りに会場は和やかな雰囲気に包まれました。
開会式の後半には、フランス出身のギタリスト、ティボー・ガルシアさんが登場し、生演奏を披露。さらに、翌日に誕生日を迎える石田さんへ、鈴木プロデューサーからワインが贈られたほか、『君たちはどう生きるか』のワラワラなどをモチーフにした特製ケーキも登場し、ひと足早く誕生日を祝うサプライズが行われました。


最後は、石田さんの誕生日と「禅とジブリ」京都展の開幕を会場全体で祝い、鈴木プロデューサーと石田さんが開幕を宣言!華やかで和やかな雰囲気のなか、展覧会が幕を開けました。
取材・撮影・文/ Maika (『映画とわたし』編集部)
開催概要
『禅とジブリ』京都展
| 日程 | 2026年10月3日(土)~12月6日(日) |
|---|---|
| 開館時間 | 10:00~18:00 ※入場は閉館の30分前まで |
| 会 場 | 京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ 〒606-8344 京都市左京区岡崎円勝寺町 124 |
⭐︎チケット情報は、展覧会の公式サイトをご覧ください。
※本記事に掲載している内容は、予告なく変更となる場合があります。
© Studio Ghibli

