楽曲や音へのこだわり
■女性ラッパーvalkneeの楽曲
インパクト抜群のオープニングからエンディングまで、本作の音楽を担当したのは 女性ラッパーvalknee。
彼女を起用した理由について、「現代の音楽といえばラップですし、ある種の男性社会を破壊していく映画だと思っていたので、作品にぴったりだと思った。」という宮崎監督。
音楽アルバムや楽曲の尺が以前の半分になり、YouTubeを2倍速で見る時代。「こういう速度があがってしまった時代を、どう乗りこなしどう生きるのか、どう不安をごまかせるかという歌を彼女は歌っていて、歌詞が作品と一体化してるし、ミトの心象風景でもあると思った。」と語ります。
独特のセンスとサウンドに酔いしれて、ただひたすら踊りたくなる…。本編を見ながら楽曲の世界へと誘われ、気がつけばあなたも身体が自然と揺れているかもしれません。
■立体的な音像で観客を魅了
「映像4割、音響6割」と、絵を上回るほど音を大切に作品づくりを行っている宮崎監督。
本作は、特に《音》へのこだわりが。例えば、何もないがらんどうの空間を音で立体的にするため、スタジオのシーンには北陸の森の音や風の音を入れて屋外の気配を感じさせ、客席で不思議な違和感と臨場感を味わえるような仕掛けが施されています。
狂気的なシーンでは特殊な周波数のノイズを入れたり、登場人物2人の足音のバランスをリアルからずらすことで、どこか‟幽霊”のような気味悪さを演出。また、台詞の直前に環境音を抜くことで俳優の顔に意識が行くようにしたりと、観客の深層心理に働きかけるような仕掛けが随所に散りばめられています。
「世界がみんなミトになる」
ポップな狂気が広がり、日本映画の新時代が始まる!
「#ミトヤマネ」作品詳細
2023年8月25日(金)
全国劇場にて公開
監督・脚本:宮崎大祐
出演:玉城ティナ、湯川ひな、稲葉友 ほか
配給:エレファントハウス
(C)2023映画「#ミトヤマネ」製作委員会