【試写レビュー】映画『三日月とネコ』人生はきっと、まだまだ満ちる途中。《普通ではない生活》が教えてくれる大切なコト。

©2024 映画「三日月とネコ」製作委員会 ©ウオズミアミ/集英社

映画『三日月とネコ』が 2024年5月24日(金) に劇場公開されます。本作は、「第1回anan猫マンガ大賞」大賞受賞作、ウオズミアミ「三日月とネコ」を実写映画化した作品。熊本地震をきっかけに出会った、恋人でも家族でもない、境遇もバラバラな迷えるオトナ3人と、愛おしいネコたちの共同生活を描いた物語です。

■STORY■

熊本地震をきっかけに出会った書店員の灯、精神科医師の鹿乃子、アパレルショップ店員の仁は意気投合し、やがて共同生活をすることになる。年齢も職業も境遇も違う3人だが、共通しているのはみんなネコが好きなこと。「普通ではない生活」をしている今の暮らしが一番好きという灯、「ふたりといる今が一番マトモ」だという仁、他人と暮らすことに抵抗があったものの「今とても安定している」と思っている鹿乃子、3人とネコとの共同生活は、大いに癒され、それぞれの心の拠り所となっていた。

物語のはじまりは、ネコが繋いだ “三日月”なオトナたちの出会い。

©2024 映画「三日月とネコ」製作委員会 ©ウオズミアミ/集英社

“三日月”の様に満ちていく途中の迷えるオトナたち、灯、鹿乃子、仁。恋人でも家族でもない、年齢も職業も境遇もバラバラな男女3人と、愛おしいネコの共同生活物語がいよいよスクリーンにやってきます。

《欠けてるんじゃない。まだ満ちていく途中。》満ちたり、欠けたりを繰り返す人生に不安を抱えながらも、人と人がお互いの苦手分野を補い、助け合うー。本作の最大の見どころは、日常の些細な出来事のなかにも、人生の学びやちいさな幸せがあるのだということを【普通ではない生活】というキーワードを通して、まったく新しいアプローチで描いている点だと思います。

この【普通ではない生活】というのは、3人と愛猫“ミカヅキ”との共同生活のこと。家事分担や病気のケアだけでなく、夜にお菓子を食べながらドラマの続きをみたり、リビングで3人の会話を聞いているミカヅキと一緒にそのまま寝てしまうことや、保護猫譲渡会で新たに子猫2匹を迎えることを決めることも…。突然襲いかかる大雨や台風、地震災害に備えること。そして、将来に対する悩みや葛藤と向き合うこと。これからの人生をより楽しく、心温まるものにしようと 3人が大切にしている【普通ではない生活】を画面を通して見ることで、私たち観客も大いに共感し、癒されて、どこか心の拠り所を見つけたような気持ちになれるのです。

©2024 映画「三日月とネコ」製作委員会 ©ウオズミアミ/集英社
©2024 映画「三日月とネコ」製作委員会 ©ウオズミアミ/集英社

本作の主演を務めるのは、昨年芸歴40周年を迎えた安達祐実、熊本県出身で映画やドラマ、舞台など幅広く活躍する倉科カナ、注目の若手俳優、渡邊圭祐。また、小林聡美、山中崇、石川瑠華など映画界でも高い評価を受ける俳優陣が脇を固めます。 本作が商業映画デビュー作となる上村奈帆監督は、「ウオズミアミ先生の素敵な原作を、安達祐実さん、倉科カナさん、渡邊圭祐さんが魅力いっぱいに演じて下さいました。 私は、この3人とネコたちの暮らしがとても好きです。思い描いた未来とはちがうけど、思いがけない出会いで満たされていく人生…。 2024年は初監督映画が完成してからちょうど10年。大切な作品と迎えられることを心より嬉しく思います。」とコメント。近年では映画『市子』の脚本を担当するなど、いま大注目の女性監督です。

どうぶつと生きるということ。誰かや何かを想うことで、人は“しあわせ”になれるということ。さまざまなテーマから、日々の尊さを改めて噛み締めるー。人生はきっとまだまだ満ちる途中だと励まされる、ハートフルな作品です。映画を見終わった後には、【普通ではない生活】の一部がきっとあなたの心を豊かにしてくれることでしょう。もしかすると、ほんの少し背中を押してくれるかも…?

文/ Maika (Webサイト『映画とわたし』)

『三日月とネコ』作品詳細

2024年 5月24日(金)
劇場公開

脚本・監督:上村奈帆
出演: 安達祐実、倉科カナ、渡邊圭祐、山中 崇、石川瑠華、小林聡美
原作:「三日月とネコ」ウオズミアミ(集英社マーガレットコミックス刊)
配給:ギグリーボックス

2024 年/カラー/日本/上映時間:112分/5.1ch

©2024映画「三日月とネコ」製作委員会 ©ウオズミアミ/集英社

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この記事を書いた人

【取材、撮影、記事作成など、Webサイト『映画とわたし』に関わる全てのことを担当】

兵庫県神戸市出身、関西大学卒業。大学在学中にシンガーとして音楽活動を開始。CDリリースや数々のアーティストのバックコーラスを経て、ディズニー映画『美女と野獣』の日本語版デュエットソングDAMガイドボーカル(第一興商)を務める。卒業後は、関西のマスメディアで業務に携わり、2019年には神戸のラジオブースでパーソナリティとして活動。
2022年には、阪神百貨店で開催されたバレンタイン催事のイメージソング『Strawberry』を制作。Webメディア『映画とわたし』の運営を中心に、記事掲載や写真・動画撮影、音楽を通してモノやコトの魅力を発信中。