2022年3月26日(土)から6月19日(日)まで、世田谷美術館で開催されている「出版120周年 ピーターラビット™展」。
本展は、ピーターラビット™の誕生前夜から今日に至るまでの歩みを振り返る、盛大なバースデイパーティをテーマに開催。作者ビアトリクス・ポター™の絵手紙や、スケッチ、挿絵原画など約170点の貴重な資料が展示されています。
先日、プレス内覧会が開催されましたので、館内で撮影したお写真とともに展覧会の見どころをたっぷりとご紹介!また、ご家庭でもピーターラビットの世界が楽しめる限定グッズや、土曜日限定で開催されているワークショップの情報をお届けします。
ようこそ、盛大なバースデイパーティへ
会場は、ピーターラビット™の誕生前から今日に至るまで、全4章で構成されています。
1章 ピーターラビット誕生以前
ヘレン・ビアトリクス・ポター(1866 – 1943)は、幼い頃から小動物に興味を持ち、ペットのウサギをモデルに数多くのスケッチや水彩画を描きました。
1章では、ピーターラビットの誕生以前にビアトリクスの描いたウサギのスケッチや水彩画、挿絵画家としてグリーティングカード用にデザインした作品などが展示されています。
ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』の白ウサギ、シャルル・ペローの『シンデレラ』の馬車を引くウサギたちなど、彼女のお気に入りの絵本をもとに想像力を働かせて描いた、ユーモア溢れる鉛筆画や水彩画もお見逃しなく。
2章 ピーターラビットのおはなし
1893年、かつてビアトリクスの家庭教師を務めたアニー・ムーアの息子、ノエル少年が病床にあるということを知った彼女は、いたずら好きなウサギのピーターが主人公の絵手紙を送りました。
絵手紙はペンとインクで2枚の用紙の表と裏に書かれていました。物語は「なんて書いたらよいかわからないので、4匹の可愛い小ウサギの話をしましょう」とベッドに横たわるノエルに語りかけるように始まります。
この絵手紙こそ、後の『ピーターラビットのおはなし』が誕生する原点となりました。
2章では、日本初公開となる絵手紙の直筆オリジナルをはじめ、作者が当初思い描いた絵本のすがたを日本で初めて展示で再現。
シリーズ最初の絵本『ピーターラビットのおはなし』の彩色画全点が一堂に並びます。
3章 ピーターラビットと仲間たち
1902年10月、『ピーターラビットのおはなし』が書店に並ぶと、ビアトリクスは瞬く間にベストセラー絵本作家の仲間入りをします。
彼女は、1913年まで毎年欠かすことなく絵本の出版を続け、全部で23冊の「ピーターラビット」シリーズが完成しました。
3章では、「ピーターラビット」シリーズの初版や草稿をはじめ、翻訳された『ピーターラビットのおはなし』に関する資料が展示されています。
ビアトリクスによる15冊目の絵本『ジンジャーとピクルスのおはなし』の表紙に登場するお店が再現されているスポットにも、是非注目してみてください♪
4章 広がるピーターラビットの世界
1903年12月、ロンドンの老舗百貨店ハロッズの広告にドイツ製の粗悪なピーターのぬいぐるみが掲載されていることに気づき不満を感じたビアトリクスは、自分自身で生地を裁断してピーターの型紙を作ります。
青いジャケットを着たピーターの人形が完成すると、すぐに特許局に「ピーターラビットのぬいぐるみ」の登録をしました。
絵本のキャラクターを商品化するための特許を取得したのは、ビアトリクスが最初の人物だと言われています。
4章では、ビアトリクス自らが監修したピーターラビットのぬいぐるみをはじめ、彼女が生涯に渡って手掛けた様々な関連商品を展示。また、本展のためにイギリス湖水地方のザ・ワールド・オブ・ビアトリクス・ポター・アトラクションが特別に制作した、高さ180cmの特大バースデイケーキも登場。
ピーターラビットの絵本出版120周年を楽しくお祝いしましょう!
会場で販売されているグッズのご紹介
本展覧会では、文具、お菓子、インテリア、ぬいぐるみなどの展覧会オリジナルグッズをはじめ、書籍や輸入雑貨などたくさんのピーターラビットグッズが発売されています。
実際に手に取り、自宅で撮影したグッズをご紹介します。
展覧会限定色のリバティプリント生地を使用した、シンプルでおしゃれなぬいぐるみ。
商品により柄の出方が異なるため、世界に一つだけの特別なアイテムです♡
『ピーターラビットのおはなし』の出版120周年を記念したコラボ和三盆。
絵本をイメージしたブック型のパッケージの中に、カラフルな物語の世界がひろがっています。
珈琲・紅茶と一緒にいただくのがおすすめです♡
全6種類、何が入っているかは開封してからのお楽しみ…♡
私は、本展覧会のキービジュアルになっているデザインのキャンバスが当たりました。
本展覧会の図録。展示物をより深く知れる一冊です。
※撮影時に使用した小物(造草/造花/額縁/スコップ・バケツ・じょうろ/マット/本型の置物)は私物です。
【土曜日限定】世田谷美術館 100円ワークショップ
展覧会会期中の毎週土曜日 13:00〜15:00に、世田谷美術館の地下創作室で開催されているイベント「おうちで100円ワークショップ」。
今回は「もふもふ in イングリッシュガーデン」と題して、もふもふ生地をつかったグリーティングカードを作るキットが販売されています。
私も、実際に自宅で作ってみました。
制作時間は、15分ほど。とても簡単な工程で、可愛いグリーティングカードが完成しました♪
ご家庭でもイングリッシュガーデンの世界が楽しめる素敵なワークショップです。展覧会を訪れた記念に…皆さんも是非、ご参加くださいね!
価格:100円 (1キット)
キット内容:もふもふ生地、ぬいぐるみ用差し眼 1対、どうぶつ型紙、カード台紙、背景プリント
※お一人につき、1キットでお願いします。
※ボランティアによる手作り品のため、数に限りがあります。
開催概要
会場 | 世田谷美術館 1階展示室 |
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住所 | 東京都世田谷区砧公園1-2 |
期間 | 2022年3月26日(土)~6月19日(日) |
開館時間 | 10:00~18:00 ※入場は17:30まで |
休館日 | 月曜日 ※ただし5月2日は開館 |
お問い合わせ | 050-5541-8600(ハローダイヤル)※全日9:00~20:00 |
※チケット関連等の最新情報は、展覧会公式サイトにて告知
展覧会公式サイト: https://peter120.exhibit.jp
【巡回情報】
あべのハルカス美術館 2022年7月2日(土)〜9月4日(日)
静岡市美術館 2022年9月15日(木)〜11月6日(日)
参考文献:図録「出版120周年 ピーターラビット™展」
PETER RABBIT™ & BEATRIX POTTER™ © Frederick Warne & Co., 2022