【試写レビュー】映画「#ミトヤマネ」 玉城ティナ主演 インフルエンサーの女性を主人公に“ネット社会の光と闇”を独自のセンスで描く《8月25日(金) 全国公開》

目次

楽曲や音へのこだわり

■女性ラッパーvalkneeの楽曲

インパクト抜群のオープニングからエンディングまで、本作の音楽を担当したのは 女性ラッパーvalknee

彼女を起用した理由について、「現代の音楽といえばラップですし、ある種の男性社会を破壊していく映画だと思っていたので、作品にぴったりだと思った。」という宮崎監督。
音楽アルバムや楽曲の尺が以前の半分になり、YouTubeを2倍速で見る時代。「こういう速度があがってしまった時代を、どう乗りこなしどう生きるのか、どう不安をごまかせるかという歌を彼女は歌っていて、歌詞が作品と一体化してるし、ミトの心象風景でもあると思った。」と語ります。

独特のセンスとサウンドに酔いしれて、ただひたすら踊りたくなる…。本編を見ながら楽曲の世界へと誘われ、気がつけばあなたも身体が自然と揺れているかもしれません。

(C)2023映画「#ミトヤマネ」製作委員会

■立体的な音像で観客を魅了

「映像4割、音響6割」と、絵を上回るほど音を大切に作品づくりを行っている宮崎監督。

本作は、特に《音》へのこだわりが。例えば、何もないがらんどうの空間を音で立体的にするため、スタジオのシーンには北陸の森の音や風の音を入れて屋外の気配を感じさせ、客席で不思議な違和感と臨場感を味わえるような仕掛けが施されています。

狂気的なシーンでは特殊な周波数のノイズを入れたり、登場人物2人の足音のバランスをリアルからずらすことで、どこか‟幽霊”のような気味悪さを演出。また、台詞の直前に環境音を抜くことで俳優の顔に意識が行くようにしたりと、観客の深層心理に働きかけるような仕掛けが随所に散りばめられています。

(C)2023映画「#ミトヤマネ」製作委員会

「世界がみんなミトになる」
ポップな狂気が広がり、日本映画の新時代が始まる!

「#ミトヤマネ」作品詳細

(C)2023映画「#ミトヤマネ」製作委員会

2023年8月25日(金)
全国劇場にて公開

監督・脚本:宮崎大祐
出演:玉城ティナ、湯川ひな、稲葉友 ほか
配給:エレファントハウス

(C)2023映画「#ミトヤマネ」製作委員会

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この記事を書いた人

【取材、撮影、記事作成など、Webサイト『映画とわたし』に関わる全てのことを担当】

兵庫県神戸市出身、関西大学卒業。大学在学中にシンガーとして音楽活動を開始。CDリリースや数々のアーティストのバックコーラスを経て、ディズニー映画『美女と野獣』の日本語版デュエットソングDAMガイドボーカル(第一興商)を務める。卒業後は、関西のマスメディアで業務に携わり、2019年には神戸のラジオブースでパーソナリティとして活動。
2022年には、阪神百貨店で開催されたバレンタイン催事のイメージソング『Strawberry』を制作。Webメディア『映画とわたし』の運営を中心に、記事掲載や写真・動画撮影、音楽を通してモノやコトの魅力を発信中。

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