【試写レビュー】『マテリアリスト 結婚の条件』従来のラブストーリーの枠を超えた傑作 NYを舞台に現代の婚活市場を描く

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A24製作 ×『パスト ライブス/再会』のセリーヌ・ソン 監督最新作『マテリアリスト 結婚の条件』が 2025年5月29日(金)より全国公開となります。

本作は、ニューヨークを舞台に現代の婚活市場を描く、ロマンティック・ラブストーリー。結婚相談所でマッチメーカーとして働く主人公のルーシーを演じるのは『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』(2015)でスターの座を獲得したダコタ・ジョンソン。ルーシーの元カレで夢を追う売れない俳優のジョンに、『キャプテン・アメリカ』シリーズのクリス・エヴァンス、結婚相手としてすべてが“完璧”な大富豪・ハリーは『エディントンへようこそ』(2025)のペドロ・パスカルが演じます。

婚活のプロが辿り着いた人生の選択とは?そして、ラブストーリーの新たなる旗手セリーヌ・ソン監督が贈る“愛と結婚のリアル”とは――?

試写レビュー

本作は、古典的なロマンティック・ラブストーリーの構図を備えながらも、紛れもなく独自性を追求した作品です。大都市ニューヨークを舞台に、監督の実体験から着想を得たテーマにより〈現代の恋愛模様〉の光と影を容赦なく描き出し、強烈な現代性を帯びた物語として観客の心をつかみます。

主人公ルーシーは「天性の婚活カウンセラー」と絶賛され、仕事一筋の多忙な日々を送る女性。恋愛を“資産価値”で冷静に判断するマテリアリスト(=物質主義者)です。そんな彼女の人生が、二人の男性との出会いと再会によって激しく揺れ動きます。

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一人は気が遠くなるほどの大富豪で、家柄も人柄も学歴も一流、すべてが“完璧”なハリー。一方の再会は、互いに愛し合っていたものの、俳優を目指してバイトを転々とする貧乏生活に耐えられず破局した、元カレのジョン。

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全く異なる二人の男性と過ごす中で、ルーシーは「愛のために結婚するのか、それとも条件のために結婚するのか」というジレンマに直面します。しかし、いずれも彼女を慕い、心から支え、敬意を持って接していることが痛いほどに伝わってくるのです。どちらの男性と結ばれる結末も十分に想像できる点が、この物語の強みであり、最大の魅力だと思います。

本作で描かれる三角関係は、従来のラブストーリーの枠を超えたもののように感じます。鑑賞中も、気が付けばハリーとジョンの二人を交互に応援してしまうほど、感情を大きく揺さぶられました。

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また、登場人物たちが紡ぐ‟言葉”も印象的。率直でありながら詩的な表現が多く、物事の本質を突き詰めると同時にキャラクターの魅力を引き立てます。さらに、音楽や効果音も登場人物の感情と巧みにシンクロし、作品全体の没入感を高めています。

本作は、「自分にとって本当に大切なものは何か」を考えるきっかけを与えてくれる、心地よい余韻が長く残る傑作でした。

文/ Maika (『映画とわたし』編集部)

作品詳細

映画『マテリアリスト 結婚の条件』

5月29日(金)より
大阪ステーションシティシネマほか全国公開

監督&脚本:セリーヌ・ソン
キャスト:ダコタ・ジョンソン クリス・エヴァンス ペドロ・パスカル
配給:ハピネットファントム・スタジオ

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