《山崎貴監督 登壇》『ゴジラ-1.0』4K Ultra HD Blu-ray・Blu-rayリリース記念 特別取材会レポート【制作にあたって感じたDolby Vision®/Dolby Atmos® の利点とは】

『ゴジラ-1.0』特別取材会に登場した山崎貴監督
撮影:Webサイト『映画とわたし』

第96回アカデミー賞で視覚効果賞を受賞した映画『ゴジラ-1.0』の 4K Ultra HD Blu-ray および Blu-ray、DVD が 2024年5月1日(水)に発売となります。リリースを記念して、4月12日(金)白組 調布スタジオ(東京都調布市)で『ゴジラ-1.0』の監督を務めた山崎貴氏への特別取材会が開催されました。

©2023 TOHO CO., LTD.
特別取材会にて撮影
撮影:Webサイト『映画とわたし』

Dolby Cinema®(ドルビーシネマ)上映作品として制作された本作品。4K Ultra HD Blu-rayは Dolby Vision®(ドルビービジョン)および Dolby Atmos®(ドルビーアトモス)での収録、Blu-rayは Dolby Atmos®で収録されています。取材会は、ドルビージャパン株式会社 マーケティングシニアマネージャーの金重聡一郎氏による進行で「『ゴジラ-1.0』の制作にあたって感じたDolby Vision®/Dolby Atmos® の利点」をテーマに質疑応答が行われました。

主な質疑応答

『ゴジラ-1.0』がDolby Cinema®で上映決定となった経緯を教えてください。

山崎貴監督:「前々から、Dolby Cinema®で上映したいという想いがありました。数年前からACES空間での映像制作を研究しているスタッフがいて。Dolby Cinema®は、その状態でつくればすぐに変換できるということ、そして音に関してもすぐに対応できる状態でつくっていました。(『ゴジラ-1.0』の)制作段階からDolby Cinema®と非常に相性の良い作り方をしていたので、割とすんなり決定したという感じですね。」

山崎監督がはじめてDolby Cinema®を体験したのは、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015年公開当時は、米国など対応劇場のみの上映)とのこと。「画の奥行き感と本物感が全然違いました。これは、いつか自分の作品でもやりたいと思いました。」と、当時のことを振り返りながら『ゴジラ-1.0』で上映できたことへの喜びを語りました。

©2023 TOHO CO., LTD.

『ゴジラ-1.0』の劇中で、Dolby Cinema®が効果的であったと思うシーンはありますか。

山崎貴監督:「一番効果的に感じたのは、大戸島でまだ変化する前のゴジラが出てきたところの《暗さ》ですね。真っ暗な闇から出てきたときの怖さや、あとは基本的に照明がない世界で炎が燃えている時のまぶしさなど、夜のシーンがすごく印象的でした。本作は夜のシーンはあまりない映画ですが、それでも大戸島のシーンはゴジラの怖さにも貢献してくれているような気がします。」

エンドクレジットは特に《音の力》を感じたという山崎監督。「純粋に、文字と音しか聞こえてこないので、逆に《音の凄さ》みたいなものに人の気持ちをフォーカスできるので。エンドクレジットを称賛してくれる人は多いですね。最後の最後まで怖かったと言ってくれて。観た後の感覚をすごく補強してくれている感じがありました。」と話しました。

昨年、アメリカのDGAシアターで『ゴジラ-1.0』の北米プレミアが開催されましたが、その時の様子を教えてください。

山崎貴監督:「特にアメリカのプレミアは、すごくゴジラ好きの人たちが集まっていました。リムジンみたいな車で行ったんですけど、降りた瞬間、サインや写真撮影などのアピールがウワァ〜って来て。会場でお客さんと一緒に見たんですけど、試写会が始まってからもあらゆるところで皆さんリアクションをしてくれて、熱量がすごかったですね。それまで、北米で公開するということに危惧していたのですが、プレミアで『大丈夫だな。』と思いました。笑ってほしいところはすごく笑ってくれるし、深刻なところでは深刻になるし、すごい理想的なお客さんでしたね。一緒に行った神木(隆之介)くんも『こんな反応をしてくれるお客さんと見るのは初めてだ』と感動していました。」

Dolby Vision®およびDolby Atmos®を収録したディスクを採用した経緯について教えてください。

山崎貴監督:「あらゆるものを全部詰め込むという想いの中で、Dolby Cinema®を家庭でも再現できるようなフォーマットにしました。3D映像とは違う意味での、画の奥行き感や立体感がありますよね。劇場に一番近い興奮が家庭でも味わえるんじゃないかなと思います。」

山崎監督のご自宅には湾曲したモニターがあり、普段はそのモニターがある空間で映画を楽しまれているとのこと。「音は、まぁまぁ良い感じの環境で…。あまり大きい音を出すと、近所から怒られそうなので。(笑)」と笑顔で話しました。

山崎貴監督
『ゴジラ-1.0』特別取材会にて撮影
撮影:Webサイト『映画とわたし』

最後に、『ゴジラ-1.0』4K Ultra HD Blu-ray・Blu-rayのリリースにあたり、注目ポイントを教えてください。

山崎貴監督:「銀座襲撃のシーンは、あえてゴジラが昼間の明るい光のなかに登場するということに挑戦しているので、鱗の部分の反射などがすごく繊細に、かつダイナミックレンジ広く伝わると思うので、ぜひ注目していただきたいですね!」

©2023 TOHO CO., LTD.

取材・文/ Maika (Webサイト『映画とわたし』)

『ゴジラ-1.0』2024年5月1日(水) Blu-ray&DVD 発売決定!

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©2023 TOHO CO., LTD.

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■『ゴジラ-1.0』Blu-ray 2枚組
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価格:3,300円(税抜価格:3,000円)
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この記事を書いた人

【取材、撮影、記事作成など、Webサイト『映画とわたし』に関わる全てのことを担当】

兵庫県神戸市出身、関西大学卒業。大学在学中にシンガーとして音楽活動を開始。CDリリースや数々のアーティストのバックコーラスを経て、ディズニー映画『美女と野獣』の日本語版デュエットソングDAMガイドボーカル(第一興商)を務める。卒業後は、関西のマスメディアで業務に携わり、2019年には神戸のラジオブースでパーソナリティとして活動。
2022年には、阪神百貨店で開催されたバレンタイン催事のイメージソング『Strawberry』を制作。Webメディア『映画とわたし』の運営を中心に、記事掲載や写真・動画撮影、音楽を通してモノやコトの魅力を発信中。