時代を超えて愛される国民的バンド・スピッツの名曲「楓(かえで)」を原案にした、映画『楓』が2025年12月19日(金)より全国公開となります。
11月23日(日)、再編されて2周年を迎える「なんば広場」(大阪市中央区)にて、W主演をつとめる福士蒼汰さん、福原遥さん、そして本作のメガホンをとった行定勲監督によるライトアップイベントがサプライズで開催されました。本記事では、イベントの模様の一部をお届けします。
約1000人の観客による盛大な拍手と歓声に包まれながら、再編されて2周年を迎える「なんば広場」の特設ステージに登場したゲストのみなさん。MCからの「大阪弁をちょっと交えながら挨拶をしていただけたら嬉しいです!」というリクエストに、W主演として須永涼を演じる福士さんは「今日は来てくれてありがとう!サプライズだったのに、皆さんこんなに集まってくれてありがとうございます!」と関西弁のイントネーションを交えて挨拶。福士さんとともにW主演として木下亜子を演じる福原さんは「みんな、ありがとう!大阪めっちゃ好きやねん!ほんまに来れて嬉しいわ!」と笑顔でコメント。行定監督は「おおきに!皆さん集まってくださってありがとうございます!」と挨拶しました。



双子の弟・恵を失った涼が、残された恵の恋人・亜子の前で弟のフリをしてしまうところから始まる、二人の切ない運命を描く本作。物語の原案となった楽曲「楓」は、1998年にリリースされた8thアルバム『フェイクファー』の収録曲で、同年にアルバムからシングルカットされ、その後もさまざまなアーティストにカバーされながら、27年経った今も愛され続ける名曲です。本作の物語について、福士さんは「僕は、双子という設定で二役演じました。設定上もう一人のフリをしなきゃいけない、ある種3役やってたんですよね。『楓』という楽曲から物語が生まれる可能性や、劇中の場面と歌詞との繋がりがわかったり。『楓』の聞き方が変わったと思いますね。」と撮影時を振り返りました。福原さんは「登場人物それぞれの想いを感じるだけで、すごく胸がきゅっとなる瞬間がたくさんあって。きっと誰もが別れや喪失を経験すると思いますが、そっと背中を押してくれるような、見終わった後に本当に心が温かくなるような素敵な作品です。」と話しました。
本作で、恋人役を演じた福士さんと福原さん。お互いに撮影中に感じた意外な一面や新たな発見について聞かれると、福士さんは「(福原さんは)とにかくピュアで真面目ですね。亜子に対しても本当に愛を注いで演じているなと感じました。あと、編み物が大好きで。ニュージーランドでの撮影中も「ウール買った!」って見せてくれて。」と話すと、福原さんは「マフラーとか手袋を編んでいました。」とコメント。一方、福原さんは「(福士さんは)意外とお茶目な部分がある方で。お家のシーンで、お部屋にあった猫のぬいぐるみを持って話しかけてきて(笑)『こんにちは』って、緊張をほぐしてくださったんだと思うんですけど。」と満面の笑顔で話すと、福士さんは「そう!そうなのよ、緊張をほぐさないとって思って。猫の手を借りて(笑)」と語り、少し恥ずかしそうに微笑みました。

また、映画のおすすめポイントについて福原さんは「ニュージーランドの景色は、綺麗で壮大で楽しんでいただけるポイントだと思います。日によって表情が違う“テカポ湖”での撮影は特に感動しました。」とコメント。行定監督は「最も日本的なラブストーリーだと思います。“楓”の花言葉には“遠慮”という言葉があって。“お互いを思いやるがゆえに踏み込めない部分”というのをすごく重要に描いています。」と話しました。福士さんは「恋愛映画であり、人間ドラマが描かれている作品だと思います。めっちゃえぇ映画やで、見てな〜!」と関西弁を交えてアピールしました。
大阪・なんばは、日本における《映画興行発祥の地》としても知られている場所。行定監督は、劇場で映画を見ることの魅力について触れ「この場所(なんば広場)は、すごく活気がありますね。映画みたいな街になったらいいですよね。」と、今後の映画とのコラボレーション企画にも期待を寄せました。イベントも終盤に差し掛かり、福原さんが「見終わった後に、大切な人をもっと大切にしたくなるような、心温まる冬にぴったりな作品です。ぜひ劇場で楽しんでください!」と挨拶し、福士さんが「スピッツさんの『楓』は、27年間ずっと愛されてきた楽曲です。劇場で聴いて、映画を見る前と見た後で皆さんがどう感じるのか楽しみです。」と来場者へメッセージを送りました。最後に、観客が持つペンライトの光とともに、「なんば広場」にある巨大なプレゼントボックスのモニュメントのライトアップ点灯式が行われ、イベントは作品への期待感と温かな光に包まれながら幕を下ろしました。

取材・撮影・文/ Maika (Webサイト『映画とわたし』)
作品詳細

『楓』
●STORY●
僕は、弟のフリをした。君に笑っていてほしくて。 須永恵(福士蒼汰)と恋人の木下亜子(福原遥)は、共通の趣味の天文の本や望遠鏡に囲まれながら、幸せに暮らしていた。しかし朝、亜子を見送ると、恵は眼鏡を外し、髪を崩す。実は、彼は双子の弟のフリをした、兄・須永涼だった。1ヶ月前、ニュージーランドで事故に遭い、恵はこの世を去る。ショックで混乱した亜子は、目の前に現れた涼を恵だと思い込んでしまうが、涼は本当のことを言えずにいた。幼馴染の梶野(宮沢氷魚)だけが真実を知り涼を見守っていたが、涼を慕う後輩の日和(石井杏奈)、亜子の行きつけの店の店長・雄介(宮近海斗)が、違和感を抱き始める。二重の生活に戸惑いながらも、明るく真っ直ぐな亜子に惹かれていく涼。いつしか彼にとって、亜子は一番大事な人になっていた。一方、亜子にもまた、打ち明けられない秘密があったー。
愛するからこそ、伝えられなかった想い。
めぐる季節の中で明らかになる、あまりにも切ない真実に、驚きと涙がとまらない。
12月19日(金)全国公開
〈Cast〉
福士蒼汰 福原遥
宮沢氷魚 石井杏奈 宮近海斗
大塚寧々 加藤雅也
■監督:行定勲
■脚本:髙橋泉
■原案・主題歌:スピッツ「楓」(Polydor Records)
■音楽:Yaffle
■プロデューサー:井手陽子 八尾香澄
■製作:映画『楓』製作委員会
■制作プロダクション:アスミック・エース C&Iエンタテインメント
■配給:東映 アスミック・エース
Ⓒ2025 映画『楓』製作委員会

