2025年9月6日(土)、TOHOシネマズ梅田(大阪市北区)にて 劇場公開中の映画『アオショー!』の大阪舞台挨拶が行われ、NEWSの小山慶一郎さん、本作のメガホンをとった山口喬司監督が登壇しました。本記事では、イベントの模様の一部をお届けします。
本作は、新国立劇場で上演され、チケットがわずか2分で完売するほどの高い人気を集めた舞台『絶対青春合唱コメディ「SING!!!」~空の青と海の青と僕らの学校~』を原作に、映画版としてあらたに書き下ろした物語。美しい海に囲まれた小さな離島・折後島を舞台に、閉校が決まった島唯一の高校で、個性豊かな生徒たちが合唱を通して絆を深め、青春を駆け抜けていく姿を描きます。
観客の盛大な拍手に迎えられて、小山さんと山口監督が壇上に登場。毎週木曜日、大阪収録の番組に生出演している小山さんは「この辺は、だいたいわかります。(阪急)メンズ館にいますから、私は。大阪の店員さんの褒め方がうまくて『あ、買います』みたいな。すごい明るい雰囲気の接客で、買い物はよくしちゃいますね。」とまずは大阪にまつわるトークを繰り広げ、会場を盛り上げました。

今作で待望のスクリーンデビューを果たした小山さんは、合唱コンクールの強豪校である采高等学校(通称:采高)の合唱部部長・貴宝院理津を演じ、カリスマ性あふれる演技を存分に発揮しています。「今、41歳でございますけれども、高校生の役をやるとは思わずびっくりしました。意外と制服は大丈夫だったんじゃないですかね…?」と問いかけると、会場からは大きな拍手が起こりました。続けて「結構クセのあるキャラクターだったので、キャラクターづくりも監督と相談しながら丁寧に作って。“ちょっと嫌なやつだけど、なんか真似したくなる”というか。RANくんがピュアにまっすぐにお芝居をされていたので、そことの対比というか…違うキャラクターがいた方が。」とキャラクター設定に込めた思いを語りました。
小山さんに貴宝院理津役をオファーするにあたり、山口監督は「マネージャーさんに何回か確認されましたよ。『え、先生役じゃないんですか』って。」と当時のエピソードを披露。さらに「(先ほど小山さんが話した)RANくんとの対比もそうなんですけど、やっぱりすごい難しい役じゃないですか。」と役者選びに難航したことを明かしつつ「小山さん、いいんじゃない!?と思って。ただのカリスマっていうだけじゃなくて、ちょっと『ん?抜けてる?変わってる?』っていう部分を出したかったので。」と話すと、小山さんは「わかります、あるからそういうところ(笑)。」と笑顔でコメントしました。


小山さんは、貴宝院理津が初登場するシーンが特に印象に残っているそうで「普通に出てくるのかなと思ってたら『小山さん、ちょっと後ろに下がってください。後ろから光を当てます』と。『じゃあ、僕ランウェイやっちゃいますよ。モデルばりに出ますけど良いですか?』とノリノリで、二人でね。」と監督を見ながら笑顔で話すと、山口監督は「アイディアをどんどん出してくださるから、面白いなって。ものづくりを一緒にやってる感じがして。貴宝院理津に関しては(収録したものを)隅々まで使っていますね。」と話しました。
今回の舞台挨拶では、観客から事前に質問を募集。「映画出演を(NEWSの)メンバーに報告した時に、どんなリアクションをいただきましたか?」という質問に対して小山さんは「あの、報告してなかったんですよ。後々、二人が知ったんでしょうね。シゲ(加藤シゲアキ)が『小山、高校生やるの?』って。まっすー(増田貴久)が『え、何それ。年齢がみんなめちゃくちゃな作品?』って言われて(笑)。ネットで知ったみたいです。」と話し、会場を盛り上げました。
さらに「一番最近思い出に残っている“ショー”はどんな“ショー”ですか?」という質問に対して小山さんは「阪神タイガースの“優ショー”!」と一言。続けて「阪神の優勝が決まると(関西では)生放送がいきなり5時間とかになるんですよ。ナチュラルに木曜日に来ても10分くらいは阪神のコーナーがあるんですけど、負けても“阪神の良いところ”だけを流すんです(笑)。僕もこれだけ大阪に通ってると、阪神のことが詳しくなりましたね。」と、『アオショー』と“優ショー”をかけた見事な回答に、会場からは熱い拍手が送られました。
最後に、山口監督が「公開して2日目ですが、これからたくさんの人に観てもらえるように応援していただけたらと思っております!」と観客にメッセージを送りました。そして、小山さんが「希望に向かって頑張る姿を見ると、懐かしいけど、今の自分にも当てはまることってあるなと思いました。映画を見て、明日からまた頑張るパワーが湧いてくれていたらいいなと思います。何歳になっても、楽しく希望を持って、夢を持って毎日を過ごしていただきたいと思います!」と力強く締めくくり、イベントは幕を下ろしました。
取材・撮影・文/ Maika (『映画とわたし』編集部)
作品詳細

『アオショー!』
●STORY●
東京を離れ、母と二人、離島・折後島へと移り住んできた高校生・飯田悉平(RAN)。島で唯一の高校「折後島高等学校(通称:折高)」に転入した彼は、慣れない暮らしに戸惑いながらも、ちょっと気になる女の子・波島沫乃(山川ひろみ)や、素直でまっすぐなクラスメイトたちとの出会いをきっかけに、少しずつ心をひらいていく。
本土にある「采高等学校(通称:采高)」との統廃合を前に、折高と本土校の”歌の交流会”が開かれることに。合唱コンクールの強豪校である采高の部長、貴宝院理津(小山慶一郎)は、彼らを鮮やかな歌声で迎え入れるのだった。未成熟な優しさと甘えから、つい大切な人たちにぶつかってしまい、心のすれ違いを生んでしまう——。
友情も、恋も、歌も——
まっすぐには進まないからこそ、ひとつひとつの瞬間がかけがえない。
静かな時間が息づく離島で紡がれる、青春のハーモニー。
その歌声は、あなたに届き、そして心と心をつないでいく—。
大ヒット上映中!
【出演】
RAN(MAZZEL) 山川ひろみ
小山慶一郎(特別出演)
飯島寛騎 小泉光咲(原因は自分にある。)三浦獠太 福崎那由他 大川泰雅
田畑智子 徳重聡 堤下敦 (インパルス) 渡辺いっけい 川上麻衣子 佐野史郎
監督:山口 喬司
主題歌:主題歌:moon drop「ブルーフィッシュ」(Getting Better / ビクターエンタテインメント)
配給:ギグリーボックス
Ⓒ 2025 映画『アオショー!』製作委員会