2025年11月21日(金)より全国公開となる映画『金髪』の舞台挨拶付き上映会が、5日(水)に T・ジョイ梅田(大阪市北区)にて開催され、本作の主演をつとめる岩田剛典さんが登壇しました。本記事では、イベントの模様の一部をお届けします。
観客の盛大な拍手に迎えられて、岩田さんが壇上に登場。本作が「第38回東京国際映画祭」のコンペティション部門で観客賞を受賞したことを受けて「今さっきタイムリーに、授賞式の生配信を見ていました。ミラクルが起きました!」と喜びの気持ちを伝えると、会場からは次々に歓声が上がりました。また、満席の会場に向けて笑顔で「ほんまおおきに!ただいま〜!」と挨拶すると、観客は「おかえり〜!」と温かい声援を送りました。
⽇本独特のおかしな校則や、教師のブラックな職場環境、そして暴⾛するSNSやネット報道という現代社会の問題をテーマに、⼤⼈になり切れない教師が⽣徒たちに振り回されながらも成⻑していく様を描いた本作。岩田さんは、若⼿でも中年でもない年頃で⾃分を客観視できていない“イタい”中学校教師・市川を演じます。「教員の役でしたが、本作は学園ものでもなければ、先生の話が展開されるわけでもなくて。とにかく脚本に圧倒されて、この脚本と役どころでオファーをいただけたこと、この作品を任せようと製作陣に思っていただけたことがすごく嬉しかったですね。」とコメント。さらに、クランクイン前日まで自身の髪の色が明るかったそうで「前日の夜に、武道館で黒染めをしました。」と裏話を明かしました。

本作の見どころについて「ジェネレーションギャップみたいなところを、鋭い切り口で描いてる作品だと思います。もうね、ここにいらっしゃる皆さんにはおそらく全員共感していただけると思います!」「皆さんの日常で(これまで出会った人のなかで)話のオチがない人っていましたよね。すごく言葉数が多いんだけど、着地しない人。そういうシーンがいっぱいあります!楽しみにしていてください!」と熱弁。また、市川を演じるにあたり「とにかく喋る役でした。台本、ト書き全部合わせて7割近くが市川のセリフなんですよ。一作品でここまでの文字数をしゃべったのは、映画では初めてだと思いますね。」とコメント。撮影現場については「楽しい現場でしたよ!のどかで、朗らかで。本当にガチの中学生、高校生の俳優さんが集まっているので、カメラが回っていない休み時間とかに『期末テストどうしよう!』みたいな話をしてて。期末テストっていう言葉自体を聞くのも何年振り?という気持ちだったので。」と振り返りました。
さらに「これってもう詰んでる?」という本作のコピーにちなみ、岩田さん自身が最近“詰んだな”と思った出来事について聞かれると「海外で携帯をなくして、詰みましたね。でもその後に奇跡が起きて、優しいタクシーの運転手さんが空港まで届けに来てくれて。」と話すと、会場からは温かい拍手が送られました。
すると、ここで本作の上映を記念して通天閣の福の神・ビリケンさんが登場!金髪になった本物の2代目ビリケンさんの姿を見て会場がどよめき、岩田さんは「関西っぽいですね!スペシャルゲストに驚きました。本物ですか!?どうも、はじめまして!」とビリケンさんにマイクを向けながら挨拶。現在通天閣には3代目のビリケンさんが鎮座しており、偶然にも“金髪”ということを知った岩田さんは「へー!そうなんですか(笑)本当に?!」と驚きを隠せない様子で笑顔を見せました。

最後に、観客に向けて「この度『第38回東京国際映画祭』のコンペティション部門で観客賞を受賞しました。この賞は実際にご覧いただいた皆さんの声が大きかったからこそいただけた賞だと思います。なので、一番嬉しいです!映画『金髪』、自信を持ってお届けします。ぜひ楽しんでください!」とコメントし、イベントは作品への期待感に包まれながら幕を下ろしました。
取材・撮影・文/ Maika (Webサイト『映画とわたし』)
作品詳細

『金髪』
●STORY●
その⽇、中学校教師・市川の⼈⽣を⼤きく変える出来事が起きた。⼀つは担任クラスの⽣徒数⼗⼈が髪を⾦⾊に染めて登校してきたこと。そしてもう⼀つは、彼⼥から結婚の話を切り出されたこと。マスコミやネット、さらには⽂科省まで巻き込み⼤騒動になる“⾦髪デモ”と、⽇々の愚痴を聞いた彼⼥からの⾟辣な説教で板挟みになる市川は、窮地を脱するために“⾦髪デモ”を計画した張本⼈・板緑と⼿を組み、とある作戦に打って出る⋯。仕事の問題と⼈⽣の決断が⼀挙に押し寄せた市川は、いつまでも若者で何事も順⾵満帆だと思っている“イタいおとな”から“マトモな⼤⼈”へと成⻑し、全ての試練を乗り越えられるのか︕︖
2025年11月21日(金)
全国公開
<キャスト&スタッフ>
主演:岩田剛典
白鳥玉季、門脇⻨、山田真歩、田村健太郎、内田慈
監督・脚本:坂下雄一郎
音楽:世武裕子
配給:クロックワークス
©2025 映画「金髪」製作委員会

