『ダンスウィズミー』等身大で楽しめる!矢口監督流ミュージカル【感想・劇中音楽】

「ウォーターボーイズ」「ハッピーフライト」「スウィングガールズ」の矢口史靖が監督・脚本を手掛けたミュージカルコメディ映画。

▪︎簡単なあらすじ▪︎
主人公・鈴木静香(三吉彩花)は、一流商社で働くOL。幼いころの苦い思い出からミュージカルを毛嫌いしている。ある日、遊園地で出会った催眠術師(宝田明)のショーを見学し、そこで「曲が流れると歌って踊らずにはいられない」という不思議な“催眠術”にかかってしまう…。
なるべく大きなネタバレにならないよう文章を作成しておりますが、感想やおすすめポイント等をまとめているためそのような表現・描写が出てくる場合もございます。




わたしの“感想”

Maika
最大の推しポイントは、『等身大で楽しめる』ということ。日常生活をミュージカル調にアレンジしていて、斬新です!

主人公は、音楽を聴くと勝手に身体が踊り出してしまう、歌い出してしまう、ミュージカルスターのようになってしまう!
邦画では、音楽を題材にした作品はあっても“歌い踊る”ミュージカルを題材にしたオリジナル作品って少ないと思います。そういう意味でも、新しい壁を一つ乗り越えたような映画です。

“ミュージカル”といっても、本作の場合は心情を歌やダンスでそのまま表現するというよりは、場面の延長線上にそれらの要素があるというイメージが近いような気がします。

個人的にミュージカル作品が大好きということもあり、「雨に唄えば」「ロシュフォールの恋人たち」などの古き良き作品から、「CHICAGO」「ムーランルージュ」などの平成を彩った作品、最近ではディズニー実写作品など、数々観てきました。
登場人物がお姫様だったり、囚人だったり、大女優だったり…あまりにかけ離れた設定では共感することが難しい部分もあるけれど、本作の主人公は“OL”。日常に近く、その延長線上にある描写はとても親近感があります。故に、独特の作風やコメディ要素がじわじわと笑いに変わり、いつのまにか作品との呼吸がぴったりと合っているような気分になれるのです。
良い意味で『お洒落すぎない』。
でも、それこそが“狙いうち”なのかも…!?

わたしの注目 “劇中音楽”

本作に登場するミュージカルシーンの楽曲演奏・書き下ろしとなるエンディング曲の作曲・編曲・演奏を担当するのは、GENTLE FOREST JAZZ BAND(ジェントル・フォレスト・ジャズ・バンド)。
矢口監督の「ジャズへの思い入れの強さ」から、ジャズをイメージしたサウンドが楽しめます。

「タイムマシンにおねがい」(サディスティック・ミカ・バンド)、「Tonight~星の降る夜に~」(山下久美子)、「狙いうち」(山本リンダ)といったJポップも登場しますよ〜♪

作品データ

監督/矢口史靖
出演/三吉彩花 ほか
日本公開/2019年8月16日(金)全国ロードショー
配給/ワーナー・ブラザース映画
オフィシャルサイト

©2019 映画「ダンスウィズミー」製作委員会